アサ

アサ

九州大学名誉教授 正山征洋先生所蔵のボタニカルアートを追加致しました。

アサ

アサ科の一属一種で学名はCannabis sativa、雌雄異株の一年草です。

アサはヒトとの付き合いが非常に古い作物で1万年前には繊維作物としての栽培がスタートしていたと言われています。
薬用としてのアサは神農本草経に麻蕡(まふん)と麻子が収載されています。前者はアサの花、特に雌花と考えられています。
適切な量を長く服用すると、仙人の境地とも言える神明に通じ、だんだん身の動きが軽くなると、一方で多く服用すると幻覚が出て精神異常を引き起こすとかかれています。
現在日本では麻子仁の使用は認められていますが、葉、花即ち麻蕡、果穂等は大麻取締法で厳しく取り締まられています。
但し医療用大麻として認められている国も徐々に増えており韓国やタイを含めた12,3カ国となっています。
大麻の主要成分の一つTHCは鎮痛薬として、一方のCBDは難治性のてんかん薬として使用されています。
今後日本でも医療用大麻についての議論が高まる事が予想されます。

左はワグナー(1829年)による雌株、右は雄株でターピン(1700年代後半)による作品です。

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