サフラン

サフラン

九州大学名誉教授 正山征洋先生所蔵のボタニカルアートを追加致しました。

アヤメ科に属するサフランです。

サフランは10-11月頃葉を伸し、間もなく紅紫色の花弁に紅色の筋が入った美 しい花を開きます。

サフランといえば鉢植えで売っている観賞 用の植物だと思われがちですが、数千年前から栽培されてきた重要な薬草です。

数本の黄色の雄しべ に交じって、長くて3本に分岐した 雌しべがあり、薬用にはこの雌しべを用います。

サフランはヨーロッパで頻繁に用 いられる民間薬で、風邪に効果があると言 われます。また、0.3~0.5gをコップに入 れ、熱湯を注いで服用すると、生理痛や生理不順の通経剤となります。

料理にもよく 用いられます。

筆者らはサフランの薬理作 用に関する研究を進めて、記憶学習改善作用、脳神経保護作用、睡眠作用、抗脳梗塞作用、抗皮膚がん作用、抗大腸がん作用等を明らかにしています。

最近睡眠やうつに対する機能性表示食品となり、又、シンガポールの製薬会社ではサフランに4種の生薬を加えて認知症予防薬の承認をとっています。

1852年エドワード・ウインクラーの手彩色による作品です。

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